紹介 草木染 藍の会

趣味部門
草木染 藍の会

講 師 高木春美 
代表者 相羽群恵
創 立 平成元年9月


 草木染は、古代から自然の命をいただいて、染められてきました。縄文時代の黄土染や貝紫染に始まり、飛鳥時代・奈良時代には、服の色による位付けがなされたことにより、草木染は急激に発達しました。そして平安時代には、日本の独自の色合いが生まれ、その後江戸時代には、木綿の藍染が広まり、一般庶民のものとなっていったそうです。
 私達、草木染 藍の会は、昭和63年に、市民講座から始まりました。当初は、身近に手に入る玉葱の皮や刈安を集めて大鍋で煮出し、ろうで防染したハンカチを染めました。媒染剤につけるとパッと鮮やかな色に変化した時の感動は、忘れられません。現在は、麻地の生地に、ろうけつ染の手法を用いて、タペストリーやのれんを仕上げています。図案は友禅や琳派様式の古典柄から、幾何学模様の現代柄まで幅広く、1年に2作品ずつ、丁寧に心がけて創ります。日本の色重ねの色調は、まさしく天然からのおくりものです。橡(つるばみ)は、くぬぎの実の袴を何度も煮出して茶色をつくり、また蘇芳からは真紅を、藍からは青を引き出します。そして植物の保有する金属と反応させて、鉄やアルミ、錫の媒染をすることで更に色の変化を生み出します。こうして色を重ねた後にろうを落とし、ベンジン洗い、蒸し上げ等の工程を経て仕上げとなります。作り手によって、トーンの違いによって、1つ1つの持ち味が異なり、世界でたった一つの作品が生まれるのです。時間に追われ、仕上がりに一喜一憂しながらも、時を重ね仕上げた作品は、私たちの大切な宝物です。
 こんな作品をご覧いただきたいと、毎年7月に展示即売会を行ってまいりましたが、昨年25回目をもちまして終了させていただきました。この間にご縁のありました数多くの皆様、多くの励ましを下さいました皆様に、感謝しつつ、ここに深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。今後は、文協まつり、産業文化まつり、横根公民館まつりで展示いたします。どうぞお出かけください。お待ち申し上げております。